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「メンテナンス・レジリエンス2018」で蟹澤教授が講演

 7月18日~20日、東京ビッグサイトで開催された「メンテナンス・レジリエンスTOKYO2018」(主催:日本能率協会)のセミナーで、芝浦工業大学の蟹澤宏剛教授が「建設現場を根本から変える~働き方改革~」と題して講演。約350人の特設ステージがいっぱいとなった。
 蟹澤教授は「職人が稼げなくなる」「他現場に行ってしまう」など、週休2日に対する業界の意見には「固定観念と勘違いがある」と指摘。具体的に「職人は休みより稼ぎという認識」「職人は請負で非労働者という解釈」「日給月給は休日を差し引いて計算するという手法」をあげ、いずれも日本だけの限定的な概念だと問題視した。

◆土曜休みは大前提 急ぐ場合は割増料金

 そのためこれを変えるには、週休2日を前提においた議論が必要と提言。土曜は休み、急ぐ場合は割増料金という考え方に立ち「適正工期の設定」「工期ダンピングの明確化」「特急料金・繁忙料金の設定」「休日・残業手当の確保」を行い、これらを業界のルールにしていく運動をしなければならないと説いた。それは「建設業に時間の概念を盛り込み、働き方改革の原資にしていくことだ」という。

◆キャリアアップシステムで「自称職人」なくす

 また今後の産業政策はそうした考え方に立って展開されると説明。根幹をなすのが「建設キャリアアップシステム」で、具体イメージは「運転免許の建設職人版」といい、最大のねらいは「自称職人をなくすこと」とした。
 自称による弊害の例として事件報道で公表される職業名をあげ「犯罪者の職業が『土木作業員』『建設職人』などと公表されると大幅なイメージダウン。だが、この職業は自称に過ぎない。建設現場で働いたことがある者がそういえば、そう報道される。これを変えることがIDカード交付の意味」とした。
 蟹澤教授は職人のIDカード化をベースに「無駄な重層下請」「進みすぎた分業」「偽装請負」「労働生産性」などの課題にメスを入れていくと、今後の展望を解説。「行政としてはめずらしく走りながら考える施策。が、急がないと建設業で働く人がいなくなる」と述べた。[新建新聞7月25日号抜粋]

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