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地場の勝ち残り 人の成長不可欠

 信州木造住宅協会(小林政幸会長)は今年度、地場ならではの経営・営業を学ぶ「工務店らしい勝ち残り方を考える勉強会」を4回シリーズで開催する。先行して9月8日、松本市内でキックオフセミナーを開催。約30人が聴講した。

■井坪工務店・井坪社長が講演

 登壇した井坪工務店(飯田市)社長の井坪寿晴氏は、人に重点を置いた自社の取り組みを紹介。社員55人の約半数を占める職人を「見習い」「世話役」「組頭」「棟梁」という独自のキャリアアップで育成していると話した。
 技術型経営の同社では、プラン・見積もりの再提出や設計変更にかかる営業経費が負担。そのため顧客に対し「設計契約」「工事開始許可」などのハードルを設け、手順を踏まないと次の工程に進めないようにしている。半面、家づくりの入り口となる住まい教室や見学会を手厚く実施。なかでも材料を刻む工場と建築現場は「展示棟」といい、職人の情熱を前面に打ち出していると説明した。

■自ら律し学ぶ組織づくり

 不可欠となる職人の成長とモチベーションについては「月1回カンナがけ大会を開いて技を磨く」「協力会といっしょにマナー勉強会を開く」などの取り組みを紹介。また会社や現場をよくするためのルールを棟梁たちが自ら決め、自ら守っていることを強調した。
 「現場が終わったあと、どんなに寒い日も社員が車を洗っている。それは自分たちで決めたことだからで、仮にサボったとしても私は何もいわない。いわれてやるのではなく、自ら気づき、学ぶ機会をつくることが重要と考えている」

■「ありがとうカード」で東京ドームをいっぱいに

 住宅が完成すると、仕事の通信簿として顧客に「ありがとうカード」を書いてもらうという。「小さな紙片だが、社内に大きく告知して全員で共有して『みんなの仕事がよかったよ』と称え合う。このカードで東京ドームをいっぱいにすることを、みんな真剣に夢見ている」と語った。
 当日は新建新聞社社長の三浦祐成も講演。全国の事例などから、工務店の課題とチャンスを解説した。
 「工務店らしい勝ち残り方を考える勉強会」の第1回は11月27日に開催する予定。講師は扇建築工房(静岡県浜松市)社長の鈴木昌司氏。問い合わせは事務局電0263・50・3950まで。[新建新聞9月25日号抜粋]

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