PickUP  [ 特集 ]

2017年の県内建設の景況を、建設関連団体の長はどう捉えているのか――。

 本紙が昨年12月にアンケート調査した結果から、「改善する」「変わらない」「悪化する」の回答傾向に分け、一覧にした。
(※コメント欄に回答があったもののみ)

<やや改善する>
■長野県建設業協会
年々、協会が積極的に活動して頑張っているのに「変わらない」はずがない。発注者・受注者間の壁が低くなり、一体感がより大きくなっています。災害復旧はインフラ整備、ライフライン確保など、県民の理解も大きくなっていると思います。

■長野県電気工事協力会
我々は技術職であり、今後も人材不足は続く。信頼される仕事をして、さらなる差別化をはかる。

■長野県建具協同組合
必要業者が減ってきているため、経営的には改善すると思われるが、環境が良くなっているとは思えないのが残念である。

■全国クレーン建設業協会長野支部
世界経済は本年も先は見えないが、日本政府および、長野県政の尽力によりやや上昇傾向が28年後半より見られる。結果29年はやや改善してほしいとの期待を寄せる。

■長野県左官事業協同組合
社会保険加入企業が適正に評価され、法定福利費を内約明示した見積書が周知され、実践されることにより、多少の改善が期待できるのではないか。

■長野県鐵構事業協同組合
2020年の東京オリンピック関連の工事が、地方の鉄構業者にも発注され、順応して地方も温度差はあるが、各産業が景気アップすると、私は期待している。

■橋梁メンテナンス技術研究所
アメリカ・韓国・フィリピンそしてイギリスのEU離脱と世界情勢の行き先が不透明な中、日本は圧倒的な自民党支持の下、安定政権が続いている。この中で予算執行は国民の支持を得られやすい方向に向かうと思われる。メンテナンス事業は、この点で予算執行しやすい分野であり、建設業の経営環境として仕事量はあると思う。ただし、作業量とコストについては疑問が残る。

<変わらない>
■長野県砕石工業組合
安倍政権が、国土強靭化と地方創生の取り組みを本格化させる中、弊業界においては、砕石出荷量の減少など、施策の効果が目に見えてこない状況です。平成29年度に期待しておりますが、急激な環境変化は期待できないと思われます。

■長野県溶接協会
2020年の東京五輪需要に期待する一方で、世界情勢はますます不安定化し、国
内でも、加速する少子高齢化や人口減少、逼迫する国の財政状況など、課題が山積する中で、将来の予測が非常に難しい時代になっています。

■長野県生コンクリート工業組合・長野県生コンクリート協同組合連合会
国の施策が社会福祉と大企業の育成に傾いており、大企業の下請けを担う中小企業の育成や体質の改善に目が向けられていない。

■長野県造園建設業協会
世界中の政治が激しく変動しており景気がどうなるのか不透明で読めない。また、さらに大手と中小の格差が広がるような感じがします。

■長野県土木施工管理技士会
国全体の予算が公共事業に対して、インフラの整備に力を入れていくことは良いけれども、少額で部分的な舗修は、前後の強度のないところが破損してしまい再度費用がかかってしまう。もっと大胆な予算執行をしてほしい。

■協同組合長野県解体工事業協会
地方創生とは名ばかりで、都市部のみが繁栄して地方は衰退する現象に歯止めがかかっていない。

■長野県建築士会
東京など大都市への人口の集中や、2020年のオリンピックなど、東京周辺での大型事業が多い現状です。地方創生などと叫ばれているのは、その逆現像であると思います。人口の減少など、良い期待ができるニュースがないように思います。

■日本建築家協会JIA長野県クラブ
アベノミクスの成果も上がらず、デフレが脱却できない現状で多くは期待できない。

■長野県電設業協会
世界的経済の減速と、不透明感、加えて国内では個人消費と民間設備投資の低迷。建設投資は官民合わせて今年度並みか、微増かと思われるが、地域間格差を懸念。

■長野県木材協同組合連合会
消費税増税の延期による新築住宅の減少、景気回復への期待が少ないため。住宅などへの県の助成が少ないため。

■長野県警報設備協会
大手企業による新築工事の受注が多く、地元企業は下請けに甘んじる形の中、上方に向かうと思えないから。

■長野県消防機器協会
米国の次期大統領の政策の影響など景気の不透明感があり、先行き慎重な見方をしたい。人件費の上昇、残業時間の短縮、慢性的な人手不足で受注できない案件もあり、円安・株高の進展に期待したい。

■長野県消防設備協会
アメリカ大統領選挙後の株高、円安などにより景気の回復が見られると言われている一方、アメリカ新大統領の誕生やヨーロッパでの政治の混迷などにより先行きが極めて不透明となっているため。

■長野県下水道建設管理業協会
東京オリンピック準備による一極集中が始まる。(インフラ整備)

■長野県水道工事業協同組合連合会
東京周辺はオリンピックに向けて仕事量は増加傾向にあるが、そこに多くの職人が集まり、地方は公共工事や民間住宅などは減少する中で、工場の海外進出により地元の中小下請け業者の設備投資も少なく、利益が出ない状況かと思う。

■長野県板金工業組合
大小規模の工事ともに、価格競争で受注価格が低い状態が続くと見ています。住宅系も、ハウスメーカーの手間単価が上がらない見込み。

<やや悪化する>
■長野県測量設計業協会
時代が、人への投資を求めている中で、すごいスピードでの技術革新に対する設備投資を考えると現状の受注状況では、経営環境への改善にはつながらない。

■長野県GIS協会
公共事業の全体枠と、地方の業界が潤える公共事業とは、必ずしも比例していない。国が目標もしている国民受け目線と、地方目線が大きく乖離している。災害などを当てにしなければ生き残れない業界では、あまりにも悲しすぎる。絶対に必要な業界で、いざという時に一番役に立つ業界であることを再認識すべきである。

■長野県砂防技術研究協議会
今年度にも増して、大型事業は首都圏に集中して地方の事業は減少の一方となる。県内で大型事業といえばリニア関連となるが、これも全県的なものではないため。

■斜面防災対策技術協会長野支部
建設投資が特定地域に偏る傾向が続くと思われ、投資の少ない地域で経営環境が悪化すると考えられる。

■長野県建築士事務所協会
建設技術者・技能者の高齢化による人手不足が深刻になっている。またその対応の手立てがない。

■長野県設備設計協会
技術士の高齢化と若手技術者の不足。PR不足。

■長野県広告美術塗装業協同組合連合会
公共工事にあっては人件費の見直しなどから、発注総額や件数の増加が見込めないことと、民間工事は受注競争が相変わらずの状況から、改善に期待したいものの全体的には低迷が予想される。

■長野県砂利砕石業協会
オリンピック関連事業および被災地の復興など優先して投資が必要な事業があり、当県への公共事業費の減少が懸念されるため。

■長野県交通安全環境施設協会
中部横断道、三遠南信道の高速道路の延伸による関連工事の発注が見込まれる。

<悪化する>
■長野県南部防災対策協議会
工事量の減少と競争の激化により。

■長野県空調衛生設備業協会
以前では、世界や首都東京での出来事は地方において、時差があった出来事でありましたが、近年では長野県の地方においても影響が時を待たずして出るようになってきたと感じます。東京五輪が行われることにより、資材、人員不足による諸費用の高騰、先日行われました米国大統領選挙の結果を受け、新リーダーがどのような政策をするのかなど、建設業の経営環境には不透明な部分が多いと感じます。

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