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リノベで空き家・店舗に新たな価値! 若き事業者が描くビジネスとは

 築70~80年の放置された空き家や空き店舗に新たな価値を見い出し、リノベーションによって再生―。

 長野市の善光寺門前町を拠点に、リノベ専門で事業展開する不動産・建築設計施工のマイルーム(倉石智典社長)。独自のノウハウによって会社設立から4年で約50件の実績を積み上げた。倉石社長が目指すのは、「リノベが、新築と当たり前に比較される選択肢」になる市場づくりだ。


■オーナーとユーザーをマッチング 善光寺門前町を拠点に50件の実績

 元旅館を都内のゲーム制作会社のサテライトオフィスに、元会社倉庫をカフェやシェアオフィスとして生まれ変わらせるなど、ここ数年で次々に手掛けたプロジェクトが注目を集める。古い建物をライフスタイルや使い方にあわせてリノベし、住居や店舗、事務所などにしたいユーザー(買い手・借り手)と、空き家、空き店舗のオーナー(所有者)をマッチング。ユーザー対象の街歩きイベントなどを通じて、その建物が持つ新たな価値や使い方を提案する。

 気に入った建物を見つけたユーザーがいれば、オーナーの承諾を得て、ユーザー負担で使い方にあわせたリノベを施す。設計・施工から、売買・賃貸契約の仲介、その後の管理までも行う。収益の柱は施工で、会社立ち上げ時は売上の7~8割を占めたが、実績の増加に伴い、「将来的には管理が大きな収益源になる」(倉石社長)。

 倉石社長は、「建物の維持管理に悩み、とはいえ自分の代で取り壊すのはしのびないと困り果てていたオーナーさんや、古くからある建物で周りの環境に溶け込みながら生き生きと暮らし、商売をしているユーザーさんを見るのは大きな喜び」と語る。ビジネスを行うユーザーにとっては「初期投資の低さ」もリノベの大きなメリットだ。これまでの実績でも、住居より店舗や事務所のほうが圧倒的に多いという。

 きめこまかな打ち合わせや管理が重要なため、〝徒歩圏内〟に商圏を限定。最近は、プロジェクト(案件)ごとに設計士やデザイナー、クリエイターらとチームを組む。倉石社長は「同じような業態やユニットがほかのエリアにも広がってほしい」と訴える。それが、「リノベが当たり前の選択肢になるマーケットを育てる」ことにつながるからだ。


■情報発信やマニュアル制作進める

 すでに上田や須坂といったエリアの興味を持つ人たちと連携し、各地域で街歩き見学会なども開催。現在、「CAMP(キャンプ)不動産プロジェクト」と名付け、空き家や空き店舗活用、リノベについてのマニュアル・事例集の制作も進めており、完成にあわせ10月にはイベントも開く予定だ。[新建新聞8月5日号1面抜粋]

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