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長野県 施工パッケージ型積算 27年10月から

 県は、平成27年10月の歩掛改定から施工パッケージ型積算方式を導入する方針。

■元下間契約、価格の透明性向上に期待
 直接工事費について、施工単位で機械経費・労務費・材料費を含んだ「施工パッケージ単価」を設定して積算する仕組み。同方式に移行された工種は、積上歩掛が廃止される。価格や元下間における契約の透明性向上のほか、積算の簡素化が期待できるという。
 県では26年度、スムーズな移行に向けて、同方式の導入自治体における課題などを整理していく考えだ。
(写真:積算体系の相違)


 同方式は、直接工事費について、掘削や小型擁壁(A)といった施工単位ごとに機械経費・労務費・材料費を含んだ「施工パッケージ単価」を設定するもの。

 現状の積上型積算では、工種ごとに機械経費、労務費、材料費を積み上げ、さらに各工種の必要量を計上している。これに対して、施工パッケージ型積算では、目的物について積算条件ごとに設定された「標準単価」を選ぶ。

 例えば、踏掛版の場合、コンクリートや型枠、鉄筋、目地板など各工種の歩掛を積み上げているものが、導入後は踏掛版の標準単価を選ぶだけになる。間接費の積算は積上型積算と共通。

 単価は、受発注者で合意した単価(合意単価)と応札者単価などを活用して設定する。また、価格の透明性を確保するため、標準単価と補正式を公表し、標準単価から積算を実際に行う地区の「積算単価」には、地域補正と物価変動による補正を行うことになる。

 同方式の導入で期待される受注者側の効果としては、元下間契約の透明性向上がある。標準単価として直接工事費が公表されるとともに、施工パッケージ単位で総価契約単価合意を実施し、合意単価が示されるためだ。価格の透明性向上という点では、単価の補正方法が公表されることから発注者の価格設定が明確化され、受注後の単価協議や設計変更時の協議の円滑化が見込まれている。

 一方、発注者側にとっては、積算作業の簡素化、標準歩掛調査の負担軽減などの効果が期待されている。

 国土交通省では平成24年10月から試行をスタート。3工事区分(舗装、道路改良、築堤・護岸)の主要工種に63施工パッケージを適用した。翌25年10月からは6工事区分(道路維持・修繕、河川維持・修繕、砂防堰堤、電線共同溝)の主要工種に146施工パッケージを追加適用している。これにより、積算の約50%を施工パッケージ型が占めている。

 施工パッケージ型積算に移行された工種は、積み上げ歩掛が廃止されているため、県では、「廃止された歩掛と施工パッケージ単価がおおむね同額で当面使用が可能」との国の説明を踏まえ、25・26年度の県歩掛については、廃止前の24年度歩掛を準用している。

 なお、国では受発注者双方の負担軽減を目的として、16年度に「ユニットプライス型積算方式」の試行を開始。受発注者が合意した単価をデータベース化し、その実績を積算に反映させるものだったが、受注者からは積算価格が下がり続ける懸念に加え、価格の不透明性、契約変更のしにくさなどが課題として指摘されていた。このため、ユニットプライス型は24年4月から廃止した。現在は施工パッケージ型を試行している。【7月25日付『新建新聞』抜粋】

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